鳥取県 民工芸・伝統工芸の次世代のための研究会 講師参加を終えて

18/02/2015 08:29

昨日2月17日は、鳥取県物産協会主催の「鳥取県の民工芸・伝統工芸の次世代のための研修会」にて、セミナー講師をして参りました。

ここでは、県内の民工芸・伝統工芸作家、職人、販売の方々を対象としてマーケティングの基本的考え方やそれを商品・作品にどのように当てはめることができるかなどのお話と質疑応答をしました。拙い話しかできませんでしたが、お越し頂いた方には感謝致します。大変ありがとうございました。

話を進めていく中では正直、なかなか聴き手の様子がよく掴めず、話している内容が聴き手にとって意味のあるものなのかそうでないのか、心配になりましたが、話終わった後に多くの方に質疑を頂き、そこでやっと様子が分かりました。

今回は、民工芸・伝統工芸の作品展開であっても、環境資源分析→顧客分析・定義(セグメンテーション&ターゲティング)→コンセプト設定→の流れがあてはまるはずで、広く受け手(顧客)にその価値を認めてもらうためにはこのプロセスを取る必要があるという点を主張しました。

この流れは、基本的にはどのような作品展開にも当てはまるはずですが、具体的にある作品展開にはどのように当てはまるのか、それについてはより深い考察、試行錯誤が必要です。当然ながらなかなか今回の研修会や話だけではそのさわりのみだけに終わらざるを得ません。そのあたりについて、質疑応答をしながらもどかしい思いもしました。

また、特に顧客定義について、これまでの顧客、これまでの作品・商品の顧客をそのまま、今後の顧客として定義することだけが、顧客定義ではありません。これまでの顧客とはまた別の顧客定義が必要なこともあると思います。そしてその際には作品・商品の使われ方も、作り手が想像出来るものを越えた、これまでと全く異なる使われ方がなされる可能性も十分にあり、またそれを提案しなければならないこともあると思います。

加えて、今回の話ではマーケティングのプロセスについて焦点を当てて話をしましたが、作品作成・展開の組織構成についても考慮する必要があることを痛感しました。一つの作品を作るにあたり、現在の顧客・現在のビジネスを展開する人、将来の潜在顧客・将来の潜在ビジネスを開拓する人の二人がいるように思えます。現在の顧客に対応することと、将来の顧客を対応することは、大きく異なった思考が必要なように思えます。

またいくつかの作品展開については、私のゼミでぜひご支援させて頂きたく思っています。

今回のテーマについては、これからも様々な形で取り組んで行きたく思っています。関係される方にはぜひよろしくお願い致します。

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